事業を始めた直接のきっかけは、日本体育大学のボディビル部での経験でした。身近で見ていた優秀な選手たちが、本来集中すべきトレーニングや競技から離されて、案件管理や事務手続きといったマネジメント業務にリソースを奪われていく。当然パフォーマンスは下がっていく。私は強烈な違和感を覚えました。「これは構造の問題だ」と。
スポーツマネジメントと経営学を一通り学んだあと、机上の知識を実践に移すために、19歳で開業届を出しました。屋号は Imperator(指揮官・皇帝)。古代ローマの礎を築いたカエサルやオクタヴィアヌスのように、最前線で戦う者たちのための「最強のインフラ」を整備する存在でありたい、という指針からの命名です。
でも今振り返ると、開業届を出したあの行動は、私に一つの真実も教えてくれました。挑戦の本当の価値は、成功することではなく、自分の無能と空白に正面から向き合わざるを得なくなることにある、ということです。動いてみて、初めて気づくのです。自分が何も持っていないこと。自分の中が空っぽだったこと。
挑戦は、自分を成功させるための装置ではなく、自分の空白を直視するための装置だったのです。この経験が、Sociusというブランドの根の部分にあります。だから私たちは、表面的な実績や肩書きではなく、その人が自分の空白とどう向き合っているかを見ようとします。